はじめて耳鼻科に行く

自分のためにひさびさに病院に行くことになった。いつもは大体こどもの付き添いや親の見舞いなどでしか来たことがなかったけれど、今回は鼻づまりがひどいため、ちょっと仕事を抜け出して来院したしだいである。

診察券は持っていたけれどあまりにも久しぶりということで初診料3000円ほどとられる。え…、けっこうお金がかかるのね。こんなことならひんぱんに来るべきなのかといらぬ考えが浮かんだが、なるべくなら来たい場所ではない。

しかし、鼻づまりで病院に来るとは思ってもみなかった。生まれてこのかた、鼻づまりに悩まされたことはないし、ましてや耳鼻科なんて来院したことはない。一体何が原因なのか。いま、受付の前で不安にかられながらこれを書いている。

まあ、他の人よりも健康に気をつかっているわけではなく、気を使うどころか毎日酒は飲むは、いちおう糖質制限しているとはいえ好き放題食べたいものは食べるは、夜更かしもよくするは、歳も歳だは、ということで何かしら病気をする不安はあった。それが鼻づまりとは、情けない。いや、幸運というべきなのかな…。

それにしても月曜日ということで人が多い。耳鼻科はそんなことはないけれど、内科や外科には人が多く、てんこ盛りにならんでいる。もちろん、ほとんどがお年寄りだ。みんな元気そうにしゃべっているけどなんの病気なのか不思議でしかたがない。

さて、呼ばれたので診察にいってきた。男性の若い先生で、いろいろ聞かれたあと、大きなピンセットみたいなもので鼻の穴をぐいっと広げられ中を見られた。鼻の穴を他人に見られるとは、なかなか恥ずかしいものである。しかし、それだけでは原因がわからなかったらしく、鼻の奥にカメラを入れて診察するという。え…鼻の中にカメラ?!。

別室にいき寝台のうえに横になる。気の小さい自分はもうこのときパニック寸前である。人よりも大きいかもしれないけど、わたしのあの鼻の穴にカメラを入れると聞いただけで、鼻の中に急に水が入ったときのような痛みを思い出し、緊張しまくりである。

先生が来るまでの2、3分のあいだ、薄暗い部屋の中で天井を見ながら、ああ、なんで病院なんかに来たんだろうと後悔した。鼻の中にカメラだなんて…。

先生が来られた。下から見る先生ははるかに巨大に見え、ますます恐怖心がわく。先生がなにやら機械を取り出しガチャガチャしている。想像よりも大きかったので、こんなの入れられたら鼻が裂けるのではないかと変な妄想が襲ってきた。

「それではカメラを入れますねー」と先生が掛け声をかけられ、細い管のようなものを鼻の中に入れられた。あれ?なにも感じない。何か入っている感じはするが痛くもかゆくもない。すすすっという感じで喉のほうまでカメラが入っていくのがわかる。しかし、息ができないとか苦しいとかはなく、普通に呼吸はできるし話もできる。拍子抜けしたカメラの診察は3分ほどで終わった。

その後、カメラでの診察をしても原因がわからなかったらしく、CTを撮ることになった。レントゲンである。テレビなどで見たことはあるが、自分が撮られるのは初めてである。

実際にCTをしてみるとけっこう怖いものである。身動きできないように体を固定されて、小さい洞窟のような穴の中にいれられるのは、あまりいい気分ではない。そして、撮影するとき、だんだんと大きくなる音を聞くとこのままどこかへワープしてしまうのではないかというくらいビックリした。まあ、なにごとも経験ではある。でも、診察料、高いんだろうな…。

さて、診察結果が出たらしく呼ばれて、またまた先生にお会いする。結果からいうとなんらかのアレルギーによる鼻炎で、いわゆる蓄のう症だという。軽いほうなのでお薬でアレルギーをおさえて様子をみるらしい。なんのアレルギーかはわからないので血液検査をしてもらうことになった。

しかしこの歳でアレルギーってなんだろう。花粉症にしては時期がちがうし、慢性的なんで根本的になにか恐ろしいアレルギーなのかもしれない。どんなアレルギーだそれは…。

それとここ最近において鼻づまりがひどくなったのは、市販の点鼻薬を使いすぎとのこと。市販の点鼻薬は即効性はあるが、だんだんと効きが悪くなり、逆に鼻づまりがひどくなるという。ということで先生がすすめられる点鼻薬を使うようにいわれる。なるほどね、最初から来ればよかったという話だな…。

ということで来週、アレルギー検査の結果を聞きにまた病院に行かなければならない。やれやれ…。でも、大したことなくてよかったよかった、ということで仕事にいきます。