会社の面接を受けるとき、これぐらいは調べてから来いよと思う話

人事的な仕事をまかされてから、採用面接をかれこれ数十人くらいは受け持ったと思う。正社員はもちろんパートやアルバイトを含め、下は高校生から上は還暦を迎えたご老人まで、老若男女問わず面接をしてきた。まあ、面白い受け答えやら、面接中にうちの会社で働いている社員に質問させてくれと許可もなく作業場に行く人とか、面接中に泣き出した人とか、面接だけでもいろいろな物語があった。

それはともかく、いつも面接をしていて不思議に感じることがある。うちの会社で働こうと思って面接を受けるのにもかかわらず、うちの会社がどういう会社なのかほとんど知らずに面接を受けに来るのだ。なかにはハローワークを通しているにもかかわらず、うちの会社が何をしているのか全く分からない人もいた。ひどいのになると面接当日、電話をしてきて「御社はどこにありますか?」と聞いてきた強者がいた。

いちおう零細企業ながらも「ホームページ」を掲載している。どのような仕事なのかはもちろん、従業員数、過去の業績、役員の名前など少し調べればうちの会社がどんな会社なのかはわかる。また、ハローワークにはそれこそこういう仕事をしてほしいという求職者がわかるように書かれた書類も提出してある。

にもかかわずである。面接をした8割以上の人たちがうちの会社が何をしているのかわかっていなかった。まあ、パート、アルバイトさんにはそこまでは求めない。しかし「正社員」として働きたいのなら、うちの会社がどういうものなのか調べるべきではないか?だって、1日の大半を仕事に費やすのだから、働くうえで何をする会社なのか知らないことが不安にならないのかと思う。

だけれど人手不足だし、うちみたい零細企業で働きたいという人はものすごく少ない。だから、うちの会社を知らなくても働くうちにわかってもらえばいいと思い、採用はする。でもね、ほとんどの人はやめていく。ブラックな職場だからではない。辞める理由を聞くと「思っていた仕事と違っていた」とか「ほかにやりたいことができた」とか言ってやめていく。それも1か月以内に。そんなもん、うちの会社がどんな会社なのかわかっていれば気づくはずだろうと、あきれてものも言えないとはこのことだ。

話は長くなったけれども、面接をする立場の者からいうと以下に述べるようなことぐらいは、調べるなり答えられるようにして面接を受けるべきだ、と思う。そうしないと面接はもちろん採用後に教育する時間がめちゃくちゃもったいない。お互い損だ。それでは最低でも何を調べ答えられるようにすべきか。

1.働きたいと思う企業がどんな会社であるか

あたりまえですけどね。業種は何か、所在地、従業員の人数、過去の業績などなど。ハローワークの企業情報や企業のホームページを調べれば1日もかからずにわかることだ。また実際にその会社を訪問して出入りする人の様子を見るというのもいいかもしれない。従業員たちが死にそうな顔をしていないか?とか、笑顔あふれるたのしい人たちなのかとか、雰囲気だけでも知っておいたらいいと思う。

ある人は働きたいと思った企業を訪問し、その会社で働く人たちにインタビューをしたそうだ。それくらいの行動力はほしいところである。だって仕事って一生もんでしょ?ちゃんとしたところで働きたいでしょ?

そしてそういう情報を仕入れていくと、会社に対して数々の疑問も浮かぶと思う。そうすると面接を受けるときに、逆に会社側に質問をすることができ、その積極性も評価されると思う。というか、私は評価する。

2.その会社が属している業界はどういうものか

たとえばその会社の属している業界の競合相手や取引している相手、成長産業なのか衰退産業なのか、業界自体を調べていく。そうするとその会社の業界での立ち位置や、これから伸びていくのか先行きがないのかもわかる。自分にとっても業界を知ることは大切だと思う。まあ、ここまで調べてくる人はいないけど、逆に調べてきて面接時に話題として話すと、ものすごく評価されるはずだ。

3.会社に入社して何がしたいのか

最後に、自分が会社に入って何をしたいのか具体的に言えるようにしたらいい。上記で述べた2点のことを調べていけば、おのずと自分が面接を受ける会社はどんな会社なのかイメージできる。そうすると自分がその会社でどんなことができるのか、したいのかという希望も出てくると思う。別にうんうん考える必要はない。

よくいるのが何をしたいのか聞くと「なんでもやります!」というヤツだ。そう言うヤツに限ってすぐやめる。思っていた仕事と違うというわけだ。てか、なんでもやるっていっただろ!と、いつも思う。けっきょく「なんでもやります」というヤツは仕事なんてどうでもいいと思っている人が言う言葉で、そういうヤツに限って仕事の不平不満が多い。

それと会社側としても「なんでもやります」といわれると少々困る。どこに配属すればわからないからだ。たしかに希望に添えかねることはある。しかし、きちっと何をしたいのか言われるほうが、その人の考えを知ることができるし生かすことができるかもしれないと考えることができる。

というわけで巷には面接問答集などが出ているけれど、そんなものは必要ない。最低でも上のようなことをきちんと調べ、答えれるようにしておけば会社は評価してくれるはずだ。また、調べることで本当に自分が働くべき会社なのかも見極めることができる。なのでぜひ、実行してみてほしい。