「サイコパス」が主人公 ミステリー「怪物の木こり」を一気読み!

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仕事帰りに近所の本屋へ行くとこちらの本が平積みされていたので思わず手にとってしまう。

【2019年・第17回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】 怪物の木こり

【2019年・第17回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】 怪物の木こり

 

 どうも本についている「このミステリーがすごい!大賞受賞作」という帯に弱い。本屋へ行くと必ず見てしまう。今回、手に取った本もその帯に惹かれてのことなのだけれど、パラパラと読んでみるとのっけから引き込まれすぐにレジへ直行していた。

晩御飯を食べたあと、すぐに寝室に引っ込んで「怪物の木こり」を読む。帯に書かれていた大勢の作者による賛辞は全くの誇大広告ではなく、本当に面白かった。変に形容詞を使った冗長な文体ではなく、ポンポンとテンポ良く読める文章だ。また登場人物の描写も秀逸できちんと設定されており、非常にのめり込みやすい。途中で読むのをやめることができなく、2時間で一気読みしてしまった。

内容は帯に書いてあるとおり「ぶっとん」でいる。何人も殺人を犯して、快楽と怒り以外の感情を持たない「サイコパス」の弁護士が、あるとき「怪物マスク」の被り物をかぶる斧を持った男に襲われてしまう。頭にきたサイコパス弁護士がその男を探しだしていくところから物語が始まる。また「怪物マスク」の被り物をした男は他にも連続殺人を犯しており、警察もその男を探すという話が加わり、サイコパス弁護士と警察の「怪物マスク」の追跡劇がおもなストーリーの内容となる。

「怪物マスク」を追いかけながら謎を説いていく過程の描かれ方もおもしろい。次はどうなる次はどうなるというようにこちらの気持ちも高揚するような書かれ方だ。ただ、結末は案外、「なるほど!」とはならなかった。ありきたりというわけではないのだけれど、「ああ、そうなの」という感じで拍子抜けした。

ともあれ全体的にはよくできたミステリーである。小難しいところもなく文章もテンポがいい。さくっと読みたい方にはうってつけのミステリーだ。まあ、主人公がサイコパスという設定も面白い。ぜひ手にとって読んでみてほしい。

あ、そうそう、最後まで「怪物の木こり」を読んで気づいたことがある。わたしは「しまった」と思って読み返したのだけれど、みなさんに「怪物の木こり」を読むときのヒントを一つ。章の区切りごとに「登場人物」の名前と経過した「日数」が書いてあるのだが、その「日数」をよく覚えながら読んだほうがいい。そのほうがもしかしたら結末の受け取り方はもっと面白くなるかもしれない。